『池越え/谷越えの場合の心構え』

【テーマ:メンタル】

こちらのテーマでは私が探究して参りました「心」や「精神」のことからゴルフに役立ちそうなものを披露して、皆さんにお楽しみいただければと思います。

※ 私のブログの記事は右打ちの方用として書いています・・・左打ちの皆さま、ごめんなさい。お手数ですが、左右を読み替えていただければ幸いです。

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今皆さんとラウンドしていて池越えのショートホールに来たとしましょう。

その時、私がよく耳にする言葉には次のような言葉がありました。

◯ 「私、池があると本当に吸い込まれるようによく入るのよ」

◯ 「私、池があるからボールをさっき拾った一番汚いロストボールに変えておこうっと」

◯ 「池、嫌だな〜」

◯ 「お願いだから入らないで!!」

◯ 「私、この前このコースに来た時、この池に入れたのよね〜。そして、その前も。いつも入るのよ」

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☆ 「私、プラス思考を心がけているので、自分は池に絶対入らないと言い聞かせてるの。うん、絶対大丈夫、大丈夫!!!」

☆ 「私、こういうプレッシャーがかかる状況好きなのよね」

☆ 「私、こういうホールでは特に気にしないようにしてるんです」

☆ 「こういうところで、ロストボールなんかに変えるのは意識し過ぎでかえって池に入るから、私なんかニューボールで打っちゃうもんね」

お気づきになりましたか? 点線の上下で◯と☆に分かれていますね。◯はどちらかと言えば弱気、☆はどちらかと言えば強気と言えるでしょう。

メンタルに関してはここ数年「ポジティブシンキング」の有効性が取りざたされていて、弱気の性分の人も無理やり自分を変えて「強気に人にならなければ」という風潮さえあるように感じます。

何を隠そう、この私も自分の心の弱さを克服し、「心臓に毛を生やそう」、「野武士のようなたくましい男になろう」と励んだ時もありました(笑)。

「心」とか「精神」ということを研究してきて、今、私は「ポジティブシンキング」が比較して優位であるとは思っていません。

「強気」と「弱気」は真逆のものですが、それは表裏一体のものであると思っています。頭で考えますと「強/弱」に分けてしまいますが、「心」は「一つ心」です。

よ〜く観察してみますと、まるで異なる「正反対のもの」は実は「同じ一体の裏表」であることがあります。

「弱気」な人が「強気」になろうとするのは、「自分の弱気から逃げる」という意味で依然として弱気ですよね。

「弱気な人」がその弱音から逃げずに・・・「私、弱気なの」と言うことは弱気からの逃げになります・・・その身そのまま、ゴロッと人前でその「弱気」のままでいられることが出来れば、それはもう十分に「心臓に毛が生えている」と言えるでしょう。

メンタルが弱いとおっしゃる方の共通点があります。

それは「メンタルが弱いんですよね。もっと精神的に強くならないと!! どうにかしないと!!」ということなんですね。

気が弱かろうとなんだろうと、あなたのままで「ジーっと」していてみてください。

それは「私メンタル弱いんですよね」と人に言うこともなく、「強気に考えるようにしているんです」と人に言うこともない立ち位置です。

私は人は「その身そのまま、味付けなしの立ち位置」にデンと居座っている時に良いパフォーマンスが出来るのだと思います。

個人的には数年後にはポジティブシンキングは舞台から去り、今申し上げました「その身そのままの自分が最強」ということが当たり前の時代になっていると思っています。

ただ「その身そのまま」と言っても、よく言われるように「あなたはそのままでいいんだよ」ということではなくて、心のゆがみが取れて内から真実の自分が現れることなのですが・・・。まあ、このお話を続けると紙面が足りないので、この辺りにしておきましょう。

根っこから池越え/谷越え、いえ、人生の土壇場に対応するのであれば今お話してきてきたことに取り組むことをお勧めします。

 

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しかし・・・、

「根っこから取り組むのであれば、そうでしょうが・・・池越えのショートホールで結局私はどうすれば、今までよりも池に入れなくて済むんですか?」という声が聞こえてきそうです(汗)。

根っこから変わるまでは、とりあえず池越えや谷越えのショットに直面した時には以下のことを守ってみてください。

 

◇ 池や谷を嫌がるのは自然な反応だから良い。ただし、心のなかで、それが生じてもつかまず、流れて行くのを観守る(練習は必要です)。

◇ 意識を「どこに球が落ち、転がっていくか」というイメージに向ける。

◇ 2度逃げをしない。2度逃げとは例えば右の池を避けて左方向へ向いて、振る際にまた「やっぱり池を嫌がって」左方向へ振ることを言います。「方向」と「振り」で2度池から逃げていますね。2度逃げしますと池とは反対のトラブルにつかまり、池に入れた場合よりも深刻なトラブルに見舞われる可能性もあります。方向で池を避けたのなら、あとは素直に振ることです。

 

これで次回、池越えや谷越えに挑戦される際には「心臓に毛の生えた状態」で望めるかもしれませんよ(笑)。

 

お楽しみいただけましたでしょうか?

お読みいただきまして有難うございました。