『合うクラブとは?(1) 2002年 須崎の経験』

 

 

今回はゴルフクラブ購入時のフィッティングの際にあなたのご参考になることをお話したいと思います。

 

最近はフィッティングに力を入れるメーカーさんや販売店さんが多くなってきましたね。

 

そのこと自体は良いことでもあると思います。

 

しかし、フィッティングする側に

 

何でもおんぶ抱っこしてもらうという考え

 

がありますとなかなか「出逢いたい♥クラブとあなたが巡り合うということはないと思います。

 

 

どういうことかと言いますと、フィッティングを受ける側は

 

「自分は素人」「フィッター(※)は専門家」

※ フィッティングを行ってくれる人のこと。

 

だと思っているので、どうしてもフィッターさんの言うことを「疑問もなしに、そのまま受け入れてしまいがち」、つまり「鵜呑みしがち」です。

 

それに輪をかけて説明を受ける根拠の多くが、

 

 

「数字」

 

 

なので信憑性(しんぴょうせい※)があります。

※ 信憑性:信用して良い度合いのこと。

 

目の前の事実を数字で表されてしまいますと、説明を受けている多くのゴルファーにとりましては「反論のしよう」や「疑う余地」がなくなります。

 

まあ、このようなことはある意味仕方のない自然な成り行きでもあるのですが、

 

 

「ちょっと違う角度」の事実もありますよ

 

 

・・・ということを知っていただいて、あなたのゴルフクラブ選びにお役立ていただこうと思って今回のこの話をさせていただいています。

 

それでは15年前(2017年投稿時)の2002年に私がフィッティングを受けた際の体験を共有しながら学んでいきましょう。

 

 

 

❑ 須崎のフィッティング体験(2002年)

 

 

まだ私が銀行員だった2002年のとある日にその当時の私の練習の本拠地であったロッテ葛西ゴルフで練習をしていますとブリヂストン社の新製品の試打会がありまして、声をかけていただいたので参加してみました。

 

その年からブリヂストン社は当時スウィングの綺麗さと実力で先端を走っていました伊沢利光選手と総合契約を果たしたところでした。

 

その時の試打会のメインは新作の2002年2月発売の「TOUR STAGE RV-10 ドライバー」と前年の11月に発表された「TOUR STAGE PRO SPEC. RX-1 TYPE 275 ドライバー」でした。

 

体ほぐしの目的で数球打ち、データを見たフィータ−さんが「これを打ってみてください」と、まず持ってきてくださったのが「TOUR STAGE PRO SPEC. RX-1 TYPE 275 ドライバー」でした。

 

ロフト角9度シャフトの硬さが「S」のものでした。

 

このドライバーはTYPE 275とあります通り、ヘッド体積が「275cc」のものです。

 

当時でもプロが好む「小ぶり」なヘッドの印象でしたが、今構えたら「本当に小さい」と思います。

 

しばらく打っていましたら、フィッターさんが「こちらの方が合っているかもしれません」と言って同モデルの8度、シャフトの硬さが「X」のものを持ってきてくれました。

 

私自身はロフトの少ない硬いシャフトのドライバーは好みに合わないので、しっくり来る感じはしませんでしたが、フィッターさんからは「お客様に合うのはコチラですね」と言われました。

 

数字的にも文句は言えない結果が出ていました。

 

 

念のため、より簡単なRV-10シリーズも打っておきたいと思い、フィッターさんにお願いしました。

 

このRV-10V700という世界最高級の反発を持ったクラブの後継機種です。

 

TYPE 330TYPE 360がありまして、TYPE 330はヘッド体積が330cc(←当時としては画期的に大きかったのですが、今の460ccと比較すると小さいですね!)で、この2機種ではどちらかと言うとややハードヒッター向けTYPE 360は体積が360ccアベレージゴルファー向けのクラブでした。

 

フィッターさんが持ってきてくださったのが、TYPE 3309度、シャフト硬さ(S)のものでした。

 

 

※ コチラ↑は私の教えるスクールの試打クラブのRV-10 TYPE 330になります。

 

 

打ってみますと、このクラブもなかなか良いのですが、ナマの弾道と各種データはRX-1 TYPE 275と変わりなかったので、当時小顔好きだった私は「う〜ん、買うならRX-1 TYPE 275だな😄」と思いました。

 

ここまでブリヂストン社の辛い弾道測定システムで最高飛距離が238ヤードでした。

 

 

 

さあ、これで帰ろうかなと思った瞬間、脳裏に

 

仕様や対象が自分の求めるものではないけれど、せっかくだから一番やさしいモデルのRV-10TYPE 360も打っておこう

 

ということが浮かび、フィッターさんにお願いすると、

 

「スミマセン、こういう仕様のものしか今手元にないんです。須崎さんにはシャフトが軟(やわら)かすぎると思いますよ」

 

と同モデルのロフト角10度、シャフトの硬さ(SR)のドライバーを渡してくれました。

 

ここまで試打したクラブの仕様を簡単にまとめてみましょう。

 

TYPE 275 8度/9度 シャフト(S)/(X

 

TYPE 330 9度 シャフト(S

 

TYPE 360 10度 シャフト(SR

 

 

とまあ、こんな感じですね。それぞれのモデルについているシャフトは同じものではないので、たとえばTYPE 275の(X)シャフトとTYPE 360の(SR)シャフトでは「5段階くらい硬さが異なる具合」です。

 

別の表現をしますと、「比較的飛距離の出るプロが使用できるシャフト」と「アベレージゴルファーが楽に使用できるシャフト」の開きがある具合です。

 

さて、

 

「どうせ合わないだろうな」

 

と期待もせずにTYPE 360を一発打って

 

ビックリ😱

 

しました。

 

データを見ることなく、

 

「間違いなく段違いでこのボールがベスト!!」

 

という

 

「高弾道」「低スピン」「なかなか落ちてこない」という三拍子そろった弾道

 

が出たからです。

 

システムのデータを覗(のぞ)いてみましたら、それを裏付ける数字が並んでいました。

 

何と飛距離258ヤードとそれまでの最高を

 

20ヤードオーバー😃!!

 

です。

 

この結果には私だけでなく、フィッターさんもビックリしていました。

 

 

さあ、まあ、全てが全て、その時のようなことになるわけでもなく、フィッターさんが推奨するクラブがベストということも多いとは思いますが、はじめにお話した通り、フィッターさんやメーカーさんに「おんぶに抱っこ」でなく、推奨されない仕様のものも手に取って打ってごらんになりますと、思わぬ相棒との出会いが待っているということもあるかもしれませんということです。

 

 

 

今回もお読みいただきまして有難うございました😃

また一緒に楽しみましょう