『「58度で打ちました」・・・58度ってどんなクラブ?』

トーナメント中継等のゴルフ番組で「58度で打ちました」と言われて皆さんは「何のクラブで打ったのか?」おわかりになりますでしょうか?

 

今回はゴルフに熱心なお客様からいただきましたご質問にお答えする形でゴルフクラブのことにつきまして解説をさせていただきます。

 

これでテレビ中継をご覧になってもストレスなくお楽しみいただけますよ😃

 

 

 

 

❑ 52度58度って何のこと?

 

 

トーナメントでリポーターが

 

 

58度を持ちましたネ」

 

 

と情報提供したり、テレビ画面に

 

 

「3rd 残り100y 52°

 

 

と出てくることがありますが、あなたはその時、その選手が「何のクラブで打ったのか?」・・・おわかりになりますか?

 

ゴルフクラブ好きの方や上級者なら「当たり前」のことではありますが、それ以外の方にとってはおわかりにならないかもしれませんね。

 

一般的なゴルフクラブのセットの中には

 

「52°」「58°」などといったようなクラブは見当たらない

 

ですものね。

 



 

 

 

それでは「52度」を例に挙げてご説明しますよ。

 

この「52度」あるいは「52°」というのはそのゴルフクラブの

 

 

ロフト角のこと

 

 

なのです。

 

 

 

 

 

アイアンを例に取りますともちろんそれぞれの番手にそれぞれのロフト角があります。

 

それではここで

 

 

「番手」「ロフト角」の関係

 

 

を一緒に見てみましょう。

 

 

 

 

❑ 「番手」「ロフト」の関係

 

 

アイアンでは主にアベレージゴルファーや一般の女子プロに好まれています「立っているロフト」(飛距離の出るアイアン用のもの)と男子プロやイ・ボミ選手などの一部の女子プロに好まれています「ノーマルなロフト」(従来の飛距離のアイアン用のもの)の2種類のロフトがありますので、分けて見ていくことにしましょう。

 

 

 

 立っているロフトのケース(※)

※ モデルによって若干の差がございます。

 

 

4番アイアン ⇔ 22度

 

5番アイアン ⇔ 24度 

 

6番アイアン ⇔ 27度 

 

7番アイアン ⇔ 30度 

 

8番アイアン ⇔ 34度 

 

9番アイアン ⇔ 39度 

 

PW(※1) ⇔ 44度 

 

AW(※2) ⇔ 50度

 

SW(※3) ⇔ 56度

 

※1 PW:ピッチングウェッジのこと。

※2 AW:アプローチウェッジのこと。

※3 SW:サンドウェッジのこと。

※1/2/3、いずれも以下同様。

 

 

 

 

 ノーマルなロフトのケース(※)

※ モデルによって若干の差がございます。

 

 

3番アイアン ⇔ 21度

 

4番アイアン ⇔ 24度

 

5番アイアン ⇔ 27度 

 

6番アイアン ⇔ 30度 

 

7番アイアン ⇔ 34度 

 

8番アイアン ⇔ 38度 

 

9番アイアン ⇔ 42度 

 

PW      ⇔ 46度 

 

AW (※) ⇔ 52度

 

SW     ⇔ 58度

 

※ プロはセット物のAW/SWをバッグに入れることはほとんどありません。好みの単品の物をバッグに入れます。

 

 

 

ここで、少し学びを深めて全盛時のタイガーウッズ選手のアイアンクラブのロフト角を見てみましょう👀

 タイガー・ウッズのケース(※)

※ プロはコースやその時の弾道の具合により調整することもありますのでご了承ください。

 

 

2番アイアン ⇔ 20度

 

3番アイアン ⇔ 23度

 

4番アイアン ⇔ 26度

 

5番アイアン ⇔ 29度 

 

6番アイアン ⇔ 33度 

 

7番アイアン ⇔ 37度 

 

8番アイアン ⇔ 42度 

 

9番アイアン ⇔ 47度 

 

PW      ⇔ 52度 

 

SW     ⇔ 56度

 

LW(※)  ⇔ 60度

 

※ LW:ロブウェッジのこと。

 

 

「立っているロフト仕様」の7番アイアンが30度で「タイガー・ウッズのロフト仕様」の7番アイアンが37度ですから

 

 

何と7度も

 

 

違いがあります😱 

 

 

7度と言いますと

 

 

ほぼ「2クラブの違い」

 

 

です。

 

 

そんな角度の7番アイアンタイガーウッズ選手は

 

180ヤードも「飛ばしていた」

 

ということですから驚きです。

 

 

 

さあ、「番手」「ロフト角」の関係を見てまいりましたが、世の中には色々なタイプの人がいます。

 

プロの中にはアイアンのクラブヘッドの刻印を

 

 

「番手」ではなく、全て「ロフト角」にしている

 

 

選手もいました。

 

 

・・・そうです。

 

クラブのソールにたとえば

 

「7」と刻印してあるのではなく、「34°」と刻印してあるということ

 

です。

 

キャディーさんとの受け答えがちょっとおかしいですね😄

 

キャディーさんが「お客さん、何番にします〜?」と聞くと、ゴルファーが

 

 

34°ちょうだ〜い」

 

 

というふうになるわけですからね。

 

 

一般のゴルファーは

 

「番手選び」ならぬ「度数選び」

 

で立ち往生しそうです💦

 

 

 

 

❑ 角度によるウェッジの分類

 

 

 

さて、「52度」や「58度」といった言葉が

 

 

「そのクラブのロフト角」

 

 

を示していることを学びました・・・が、それらがまだ

 

 

「何のクラブ」なのか?

 

 

ということについては話が済んでいませんでした。

 

最後にロフト角からウェッジを分類してみましょう(※)。

 

※ メーカーやモデルによって異なる場合もあり、また選手によって呼び方が異なる場合もありますので「一つの目安」としてお考えください。

 

 

 

◆ ピッチングウェッジ

 

 

<ロフトの立ったアイアンの場合

 

42°/43°/44°/45°

 

 

<ノーマルなロフトのアイアンの場合

 

46°/47°/48°/49°/50°

 

 

 

 

◆ アプローチウェッジ

 

 

<ロフトの立ったアイアンの場合

 

46°/47°/48°/49°/50°/51°/52°/53°/54°

 

 

<ノーマルなロフトのアイアンの場合

 

50°/51°/52°/53°/54°

 

 

 

 

 

◆ サンドウェッジ 

 

 

 

54°/55°/56°/57°/58°/59°

 

 

 

 

◆ ロブウェッジ(※)

※ 欧米の選手はよくバッグに入れていますが、日本人の選手はあまりバッグに入れていません。

 

 

 

60°/61°/62°/63°/64°

 

 

 

・・・というわけで、例として挙げました表現に戻りますと

 

 

「58度を持ちましたネ」

 

 

というのは

 

 

サンドウェッジを持ちましたネ」

 

 

ということで、

 

 

「3rd 残り100y 52°」

 

 

というのは

 

 

「3打目 残り100y アプローチウェッジ

 

 

という意味ということになりますね。

 

ですから、各々の表現は「そういうクラブ」のことを意味していたというわけです。

 

さあ、今回もよく学びましたね

 

かなり細かく解説して来ましたので、「なんだか複雑で覚えきれないなぁ〜😅」とお思いになる方もいらっしゃるとは思いますが、慣れれば「パッ!」とおわかりになるようになりますよ

 

 

 

今回もお読みいただきまして有難うございました

また一緒に楽しみましょう!!