『Wilson 8802 パター』
本日は「Wilson 8802 パター」についてお話しましょう。
このパターの原型は「Wilson デザインド バイ アーノルドパーマー」というパターです。
こちらのパターは傘のマークで有名なアーノルド・パーマー選手がWilson社を離れるにあたり、1962年に1年だけの限定という条件で売り出されたパターです。
その当時絶大な人気を誇っていたパーマー選手の名を冠したことだけではなく、
その見事な形状と秀逸な打感
で一躍パターの名器となりました。パーマー選手がを去ってからはWilson社はパーマー選手の名を冠することができなくなったので、モデル名を「8802」として販売をはじめました。
そして、この8802パターは
L字パターの一つの原型
となるに至ります。
ところで、L字パターの原型としてもうひとつ忘れてはならないパターがあります。
それが
トミー アーマー IMG5
というパターです。
ざっとこのパターについてご説明しますと、IMG5のIMは「Iron Master」の略でGは「Goose」(グースネック)の略、5は「35インチ」の略で合わせましてIMG5となります。
このパターは日本では
ジャンボ尾崎選手が全盛時のエースパター🌟
として有名です。
その人の印象によっても異なると思いますが、須崎が感じるところでは今回の主役であります
Wilson 8802パターは女性的
で
IMG5パターは男性的
に感じます。8802の方がその形状も曲線も柔らかく、IMG5はややがっしりした印象を受けるからです。
両パターともに名器に間違いありませんが、どういうわけだか海外では8802の方に人気があるように感じます。
私がゴルフをやり始めてからの1981年以降、記憶している限りでも8802はメジャー大会に4回優勝しています(全英オープン1勝、マスターズ3勝)が、IMG5を使用している選手の記憶はありません。
おそらく8802パターの内でもっとも有名なものはパッティングの名手ベン・クレンショー選手のパターでしょう。
そのパターはクレンショー選手が学生の頃に手に入れたもので、その後、彼の全盛時期を通じてそのパターを使い続けていました。
そのパターにはニックネームがついていて、それを知るゴルファーからは
リトル・ベン
と呼ばれています。
クレンショー選手はその後、クリーブランド・クラシック社と契約して自身のモデルを世に出しますが、もちろん、その原型は8802でした。
クレンショー選手をはじめとしました須崎が選ぶパッティングの名手たちについてのよもやま話はこちら↓になります。
『須崎が選ぶ歴代パット名手 ベストテン(その1)』
今回は私、 須崎が選ぶ歴代パット名手 ベストテンの第10位〜第6位 を一挙にご紹介してまいりましょう! ※ 私がゴルフを始めた1981年以降にそ…
『須崎が選ぶ歴代パット名手 ベストテン(その2)』
今回は前回の『須崎が選ぶ歴代パット名手 ベストテン(その1)』の続きになります。まだお読みになっていらっしゃらない方はこちらになります。 『須崎が選ぶ歴代…
人気を博した8802はその後、復刻版が何度か発売されます。オリジナルのものはバブル期に数十万円💰という値がつけられて売買されていました。
私も復刻されましたものを1本所有していますので、ここでご紹介しましょう♫
私のこのパターはおそらくは日本限定で復刻されたものでしょうね。
こちらの私が所有する8802パターに関しましてアメリカの8802パターの収集家の方が「シャフトのステッカーに『組み立て 日本』とあるから日本のプロ用に発売されたものだろうか?」と仲間に聞いていましたから・・・。
さて、美味しいお料理と同じでこうした美しい名器は余分な話なしに
ただご覧👀いただく
のが一番よろしいかと思います♫
それでは一緒に見ていきましょう。
※ ソールに「Special」とありますね。これがこちらの復刻版の特徴です。
8802パターはその後、目標に対してガイドの役割を果たす「ライン」がクラブヘッドに引かれた8813パターへ展開します。
こちらの8813パターも1982年のマスターズでクレイグ・スタドラー選手が使用して、マスターズ歴代の優勝パターとして名を連ねています。
今回は「Wilson 8802 パター」につきまして学びました。
今回もお読みいただきまして有難うございました♫